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ISO総合研究所様 女性活躍推進実践企業インタビュー「社長が実践する女性活躍推進とは」

ISO総合研究所様 女性活躍推進実践企業インタビュー「社長が実践する女性活躍推進とは」|事例

株式会社 ISO総合研究所 様

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従業員数
:106名(2018年1月22日時点)
主要業務
:ISO/Pマーク/ISMS新規認証サポート、ISO/Pマーク/ISMS運用代行サポート
キーワード
:社員の定着、育児中社員が働きやすい職場環境づくり
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山口智朗社長に話を伺いました
山口智朗社長
に話を伺いました

「育児中でもスキルを存分に活かして活躍してほしい」。そう語るのは、ISO総合研究所の山口智朗社長。女性特有のライフイベントをうまく乗り越え、働き続けることができる職場にするため、社員の声に耳を傾けることを欠かしません。育児中の社員向けの取り組みを中心に、山口社長が考える働きやすい職場と女性活躍推進について伺いました。

社員の定着率を向上させた制度と仕組み

年々社員数が増加し、企業規模が拡大しています。人材が定着するために工夫していることを教えてください。

設立当初は思うような人材を採用できず、女性に限らず人材面での悩みを持っていました。なぜ辞めてしまうのだろうか...、その理由を調べてみたところ、「どんな働き方をすれば給料が上がるのかがわからない」と、未来に対して不安を抱えている人が多いことに気づきました。

そこで考えた制度が「スキル手当」です。人事制度とは別に、給与面での手当表を作りました。例えば、入社後3カ月はまずは"スキル1"を満たすように頑張って、続けられるか見極めてもらう。もちろん、私たちもその3カ月で社員のスキルを見極め、スキル1と判断すれば手当を支給します。スキルごとに手当てを割り当て、どのくらい頑張れば自身の給料が上がるのかが一目でわかる仕組みを作ったことで、不安の解消につながったようです。将来的なビジョンを示すことで、社員数は年々増加し、離職率を抑えられるようになりました。

社員の定着率をさらに高め、継続して働いてもらうために取り組んでいることはありますか?

仕事を効率的に行い、残業を減らすために業務の分業化を進めています。コンサルタント業界ではよくあることかもしれませんが、私たちも4年ほど前までは、"徹夜が当たり前"という意識で仕事に臨んでいました。コンサルタント業ってどうしても"人に仕事が付く"職種で、お客様1社に対して、担当コンサルタントがすべての業務を抱え込むことが一般的です。そのため、長時間労働が当然という認識でした。

しかし、ある先輩から仕事に人を付けることを教わり、考えが変わりました。お客様を訪問するのはもちろんコンサルタントが担当しますが、ヒアリングした内容などの文書化はバックオフィスの社員が担当する流れを作り、これまでコンサルタントが1人でこなしていた業務を分担することにしました。製造業に例えると、コンサルタントが受注した商品を工場(=バックオフィス)で製造し、それをコンサルタントが検査して出荷するというイメージです。コンサルタントの負荷が減るのはもちろん、バックオフィスの社員も質の高い文書を作成しようと努力を重ねた結果、社内全体で仕事の効率化が進みました。今では19:45の完全退社を実現し、月間の平均残業時間も20時間を切っています。

同社の職場では活発なコミュニケーションが行われている
同社の職場では活発なコミュニケーションが行われている

育休からの復帰率100%の秘訣

続いて女性の活躍という視点で伺います。社員の半数近くが女性ということですが、管理職として活躍されている女性は何人いらっしゃるのですか?

昨年までは女性管理職が5人いたのですが、2人が育休中なので現在は3人です。当社では、管理職が育休などの長期休職から復帰する際は、係長職からスタートする制度を設けています。企業規模を拡大している当社の場合、産休・育休によって2年も現場を離れると、復帰時に社内の仕組みや人員が大きく変わっているケースがほとんどです。まず、係長からスタートすることで、休職している間に変化した職場環境や、育児をしながら働くことに慣れるための時間的、精神的な余裕を持てるようにし、復帰時の負担や不安を軽減させてあげたいと考えています。また、産休前は仕事中心の生活に満足していたとしても、復職後は家事・育児などプライベートを優先したくなることもありますから、仕事モード全開でもう一度上を目指すのか、家庭を重視した働き方にシフトするのか、自分で選べることが大切だと考えています。

当社は、育休からの復帰率は100%で、その後も仕事を続ける社員ばかりなので、引き続き、復職後に長く働いてもらえる制度を考えていきたいですね。

育休からの復帰率が100%ということは、子育てしながらでも働きやすい職場ということでしょうか?

そうですね。有給休暇の消化率も100%ですし、19:45退社をルール化していることが働きやすさにつながっているのかもしれません。また、ウェブシステムを導入して手順書の整備をしたり、ダブルキャスト・トリプルキャストにしたりと、業務を属人化しないことで、お子さんの体調不良による急な休みにも対応できる体制を取っていることも、安心して働ける職場につながっているのでしょう。

もちろん、育児中の社員が時短勤務で早く帰ることを不満に思っている社員は1人もいません。時短勤務の社員が、自身で納期交渉をしたり、他のメンバーに仕事をうまく頼んで調整したりしていることで、良いサイクルができているのだと思います。時短勤務の社員が遅い時間まで残っていると、"帰らなくて大丈夫なの?"という声掛けが当たり前になっているくらいです。

2017年4月に育休から復帰し、育児との両立を図りながら働く竹嶋さん
2017年4月に育休から復帰し、育児との両立を図りながら働く竹嶋さん

休職中の密なコミュニケーションで不安を払拭

働きやすい職場づくりに向け、社長が率先しつつも社員自らが取り組みを進めている様子が伝わってきました。では、経営者として大事にしていることは何でしょうか?

当社はまだまだ成長中の会社なので、女性に限らず全社員が働きやすい、働き続けられる完璧な制度があるとは言えません。そこで、働き続けるためにどうしたいのか、働きやすくするにはどうしたらよいのかを自ら考えて提案してもらうようにしています。

以前、総務部長を務めていた女性社員が、育休に入る前に育児休職や看護休職の方針を文書にして私の所に持ってきて、それをルール化したことがありました。私は社員が「こういう風にしてほしい」と提案してきたら、それが道理的に間違っていない、そして本当に必要なものであれば基本的に了承します。ただ、口約束では私も忘れてしまうこともありますから、何か提案をするときは必ず文書にして残すことを徹底させています。

どんどん提案してもらうことが、意見の吸い上げにつながるのですね。

そうですね。それから、私は3カ月に1回、育休中の社員との面談を実施しています。先ほどもお伝えしたように、休職前の職場と復職時の職場とでは異なる環境になっていて、復帰に対して不安を抱えてしまうケースがあります。面談を通じて会社の状況を共有することで、復帰後の不安解消につなげてもらっています。

情報共有はもちろん、手続きの話をしたり人事評価の話をしたりと、ざっくばらんに様々な話をしています。「保育園が見つからないから育休を延長したい」という相談を受けたこともあり、もちろん延長を認めました。社員の要望を直接聞くことで、臨機応変の対応がしやすくなりましたね。

また、私との面談だけでなく、社内報告チャットを開設し、社員同士の情報共有の場として活用してもらっています。育休中の社員たちとは総務部が中心となってコンタクトを取っていますが、このチャットには育休中の社員に限らず誰でも参加できるので、ケガや病気で休んでいる社員や、子どもが生まれたばかりの男性社員などが、状況報告の場としても使っています。

社員の声を尊重しながらルールや制度を作って、より働きやすい職場づくりを実践されていることがよくわかりました。

実は今、新しい事業を検討中で、そのプロジェクトに時短勤務中の女性2人に加わってもらおうと計画しているんです。今はバックオフィス業務を任せていますが、2人とも以前はコンサルタントとして活躍していたので、その時のスキルを活かして働いてもらいたいと考えています。

復帰後に働く環境があったとしても、能力を活かしきれていないなと感じる社員が今後は増えるかもしれません。この事業を軌道に乗せ、また社員の意思を尊重することでそのようなジレンマを解消し、子育てをしながらでもスキルを存分に活かして活躍できる体制づくりを推進していきたいと思います。

山口社長は社員との積極的な交流を欠かさない
山口社長は社員との積極的な交流を欠かさない

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