プレゼンテーションの目的は「アクションを起こしてもらう」こと|コラム|人材育成・教育研修

2017.09.14 |NEW!

顧客にサービスを購入してもらう、役員に企画を提案し承認してもらうなど、どのような業種、どのような職種でも必要となるプレゼンテーション。今回はプレゼンテーションの目的や、プレゼンテーション技術を磨くためのポイント、またバックオフィスの社員によるプレゼンテーションの注意点などを考えてみたいと思います。

プレゼンテーションとは?外せない3つの要素

オフィスでのパソコン使用が一般化するにつれ、プレゼンテーションの機会が増えたという人も多いのではないでしょうか。プレゼンテーションソフトを用いてのスライド作成は、簡単に修正できる、複数名で編集作業ができる、仕上がりが綺麗、出来上がった資料をメールなどで簡単に共有できる、などなど、「紙と鉛筆」での作成に比べると一見メリットだらけのように見えます。しかし、「プレゼンテーション資料を作成する」こと自体が目的化してしまい、「色の使い過ぎで何が大切なポイントか分からない」「余計なアニメーションのために配布資料がうまく印刷されない」といったことが頻発しているのが実態ではないでしょうか。
なぜそのような事態に陥ってしまうのでしょうか。その原因はプレゼンテーションの目的や成功のポイントが理解されていないことにあるのかもしれません。

プレゼンテーションの目的は「アクションを起こしてもらう」こと

プレゼンテーションとは、一般的に「聴衆を相手に情報を提示し、理解が共感を得ること」と捉えられますが、ビジネスにおいてはもう少し明確に定義した方が、プレゼンテーションの機会を与えられたときに私たちが何をすべきかが理解しやすいでしょう。例えば「新しい取り組みの遂行に際して、社内外のステークホルダーに提案をし、こちらが狙ったアクションを起こしてもらうために対象者と直接対峙する場」といった具合です。この要素を整理すると、何らかの新しい「提案内容(A)」と、Aを提案する「対象者(B)」、そして提案後にBに期待する「アクション(C)」という3点が、仕事におけるプレゼンテーションには必要です。

  • ・ 自分が考えた企画(A)を役員会議(B)で提案をし承認をもらう(C)
  • ・ 自社の新商品(A)をクライアント(B)に提案し、採用してもらう(C)

などが分かりやすいプレゼンテーションの例ですが、

  • ・ 社内行事の出し物で参加者から喝采を受け、これから始まるプロジェクトのキーマン(B)に「あいつは面白い提案をするな」と言わせる(C)

というのも、自分の新たな一面(A)を社内のキーマンに売り込むという点で、立派なプレゼンテーションと言えるでしょう。

プレゼンテーションの技術を磨くためには

プレゼンテーションのスキルを磨くための教育コンテンツは書籍や講座、通信教育など、豊富にあります。当社でもプレゼンテーション入門と題して「シナリオ編」や「デリバリー編」などを提供しており、人気の研修テーマとなっています。ただし、完成されたプレゼンテーション(たとえばテレビ番組で紹介されるような、周到に練られた映像コンテンツとしての"プレゼンテーション")を見ると、「あそこでああいう写真の使い方があるのか」「沈黙を続けることであえて注目させるのか」といった具合に、「見せ方(How)」ばかりに関心が向きがちです。もちろん、より相手に伝わりやすく、より効果的なプレゼンテーションのためにはHowへのこだわりも大切ですが、もっと大切なのは「誰に何を提案し、どういうアクションを起こしてもらうのか」という前述の3点です。

プレゼンテーションを終えた後に「何を言いたいのか分からない」「この話は私より○○さんの方が適任ではないか」「私にどうして欲しい?」といったフィードバックがあったとしたら、このプレゼンテーションは本来の目的を見失っていて、プレゼンテーションをすることが目的になってしまっている可能性があります。プレゼンテーションはコミュニケーションの一つの形態です。以前のコラムでも触れたとおり、コミュニケーションの目的は相手に動いてもらうことです。プレゼンテーションも「提案内容」「対象者」「アクション」の3つの要素をきちんと固めることで、どのようなプレゼンテーションにするかが決まります。

バックオフィスに必要なプレゼンテーション

プレゼンテーションの機会はフロントオフィスの社員や企画職の社員だけのものではありません。バックオフィスの社員にも当然にプレゼンテーションの機会はあります。もしこれまでプレゼンテーションの機会がなかったというバックオフィスの人がいたとしたら、それは業務に対して「新しい提案がない」、つまり昨日と同じ業務を昨日と同じやり方でやっているということに他なりません。生産性向上が叫ばれていますが、「昨日と同じ業務を昨日と同じやり方で」では生産性が高まることはありません。
当社がクライアントと接する中で人事部の方にお話を伺うと、「人材育成は必要だと思うが、今は取りかかる余裕がない」というお声をよくいただきます。具体的に「今佳境となっている案件が落ち着いたら取りかかる予定」といったケースは少なく、ほとんどの場合は「結局長い間手つかずのまま」となっています。このように、「人材育成は第二領域(重要度は高いが緊急度は低い)」などと言われますが、この第二領域こそ組織にとって改革や変革が必要とされている業務です。それは言い換えればステークホルダーへのプレゼンテーションが必要となる業務です。

さて、人材育成に限らず、バックオフィスが会社に提案をする場合、関係する社員が多くなる提案内容であるケースが多くなります。したがって、社内の然るべきポジションへのプレゼンテーションによって承認を得た後は、関係する社員に対するプレゼンテーションが必要になります。「来月から○○を実施することになりました」という通達だけでは、社員から反発を受けたり、バックオフィスに対する不信・モチベーション低下が生まれたり、またサボタージュの原因となってしまったり、といったことが考えられます。当該提案内容に直接関係する社員だけでなく、上長や関連部署など間接的に関係する社員に対しても、理解や納得を得る必要があります。

社内には、業務改善の可能性はいくらでもあります。なにか改革の可能性を見つけたら、まずは提案内容を精査し、関係する社員にとってのメリットも考えてプレゼンテーションを組み立てみてください。プレゼンテーションの具体的な方法については、下記のコラムや研修も参考になさってください。

参考コラム

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