「自己認識力」は社員が成長するために必要な決定的要素|コラム|人材育成・教育研修

企業において効果的に人材育成を機能させるには、いくつかの要素が必要です。その中でも特に重要な要素が正しい自己認識です。今回は、正しい自己認識を促すための方法や、何が必要なのかといったことを考えていきたいと思います。

「自己認識力」は社員が成長するために必要な決定的要素|人材育成コラム_3

自己認識はなぜ重要なのか

私たちが人事の方と社員教育についてお話しをさせていただくと、「せっかく教育の機会を与えても現場はどこかやらされ感がありまして...」というお悩みを伺います。ではそもそも、人間が自ら学びたいと思う瞬間はどのような瞬間でしょうか。それは「自分ができていないことに気づいた瞬間」です。

「自己認識力」は社員が成長するために必要な決定的要素 「自分が出来ていないことを理解すること」これが自ら学びたいという原動力を生む非常に重要な要素なのです|人材育成コラム_4

例えば、学生時代を思い返してみてください。自分が強く志望している学校の模試判定が想像以上に悪かった、という経験はありませんか?この時の皆さんの心境はどのようなものだったでしょうか。おそらく、勉強しなくてはという危機感が醸成されたのと共に、今まで散々親に勉強しなさいと言われていたときよりもはるかに、自らの意思で勉強しようと思われたのではないでしょうか。

つまり、「自分が出来ていないことを理解すること」これが自ら学びたいという原動力を生む非常に重要な要素なのです。

正しい自己認識を促すための方法

では、正しい自己認識を促すにはどうしたらよいでしょうか。例えば先にあげたようにテストを受けるという方法も一つですし、上司や先輩からフィードバックを受ける、人事評価の評価結果を目の当たりにする、ということを通じて正しい自己認識が促されるケースもあるでしょう。また、何かを経験する中で自ら強みや課題に気づくこともあると思います。しかし、これらの方法において、うまく自己認識を促すことができない場合もあります。

例えば、上司や先輩からのフィードバックではフィードバックする側にある程度の力量がないと、フィードバックそのものが的はずれなものになります。人事評価は、評価の基準があいまいな場合には、評価結果の比較が意味をなさないという課題もあります。他人の力を借りずに自ら気づくという方法は非常に難易度が高い方法です。日々、自身の業務を客観的に振返ることができる人は一人でも気づきを得ることができるかもしれません。しかしながら、自らを客観視し正しく自分の強みや課題に気づくというのはそう簡単なことではありません。

正しい自己認識に必要な要素とは

では、どのような要素が備われば、正しい自己認識が醸成されるのでしょうか。
そのキーワードは「客観的」「定量的」「明確で一貫した基準」です。

もちろん、これらの要素が揃えば100%正しい自己認識が醸成されるという話ではなく、必要最低限この三つはおさえましょう、という要素です。先ほどご紹介した自己認識を促すためのいくつかの方法を例にとって「客観的」「定量的」「明確で一貫した基準」の三つの要素を満たしているかを見てみましょう。

客観的 定量的 明確で一貫した基準
上司からのフィードバック × ×
評価の実施
テストの実施
自分自身の気づき × × ×

これらの要素はどれか一つをおさえればよいのではなく、全てが揃うことに意味があります。そのため、上記の表の中で唯一可能に見える方法は、全ての要素に○がついている「テストの実施」ということになります。もちろん、やり方によっては上司からのフィードバックや評価の実施も、客観的、定量的、明確で一貫した基準を有しているケースもあると思いますが、ごく稀なケースでしょう。

ただし、「テスト」を業務の上で実施することはあまりないと思います。そこで、テストの持つ役に立ちそうな要素を抽出すると、「可視化」というキーワードが浮かび上がってきます。それぞれの要素が可視化されるとはどういうことなのか、以下に具体的内容を記載します。

客観的

客観的であることを可視化するということは、比較対象を可視化するということです。職種間の比較、ランク間の比較、男女間の比較など、比較対象が何かを可視化します。

定量的

定量的であることを可視化するということは、自身の保有する能力を点数化するということです。○○の能力は何点、△△の能力は何点という具合に、それぞれの能力を点数として可視化します。

明確で一貫した基準

基準を可視化するとは、強みや課題だと判断した理由、また点数化された時にその点数がついた理由を可視化するということです。5段階評価であれば、どのような状態が5なのか、どのような状態が1なのか、この基準を可視化します。

このように自らの強みや課題を「客観的」「定量的」「明確で一貫した基準」に従って可視化をします。そして可視化された強みや課題としっかり向き合うことにより正しい自己認識が醸成されるのです。ただし、一回だけ強みや課題と向き合えば、永続的に正しい自己認識が醸成され続ける訳ではありませんので、定期的に向き合う機会を設けることが重要でしょう。

いかがでしょうか。
皆さんの中にも、
「うちの社員はやる気がないんだよね...」
「私の部下は積極的に学ぼうとしないんだよね...」
こんなことを感じていた、という方はいらっしゃいませんか?

もしかしたら、その要因は正しい自己認識が醸成されていなかったからかもしれません。本日ご紹介したポイントを踏まえていただき、部下の皆さんに正しい自己認識を醸成するきっかけを提供してみてください。自ら学びたいという意欲を掻き立てることができるかもしれません。

当社にも気づきのきっかけづくりを仕組化することで意欲向上をアシストするサービスBiz SCORE Basicがあります。Biz SCORE Basicではビジネス基礎力※1を定期的に診断することで、学びの意欲を持続する力を培います。企業における人材育成を効果的に機能させるためには、正しい自己認識の醸成はなくてはならない要素です。ご興味のある方は、ぜひお問合せください。

※1 組織の中で期待される成果を継続的に出すために必要な知識・スキルのうち、職種・業種・役職を問わず共通して必要になる基礎的な力のこと。経済産業省の社会人基礎力をベースとしている

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