自己学習の重要性 - 社会人の自己学習時間は1日6分間?|コラム|人材育成・教育研修

2018.04.04

皆さまは業務時間以外に、自己啓発や資格取得などの自己学習を行っていますか?「社会人にも自己学習が必要」とはいわれますが、いったいなぜ自己学習をしなければならないのでしょうか。そして、どのような自己学習をすればよいのでしょうか。今回は、社会人に必要な自己学習とは何かを掘り下げます。

自己学習の重要性 - 社会人の自己学習時間は1日6分間?|人材育成コラム_3

社会人が1日に自己学習をする時間はわずか6分間?

いきなりですが、社会人が1日にどれくらい自己学習をするかご存知でしょうか。ちなみに、ここでいう「自己学習」とは、会社で用意された研修などを含まず自分の意思で行う学習のことを指します。

自己学習の重要性 - 社会人の自己学習時間は1日6分間?社会人にとっての自己学習の重要性と、効果的な自己学習の方法|人材育成コラム_4

総務省統計局の「平成 28年社会生活基本調査」※1によると、有業者が「学習・自己啓発・訓練」に充てる時間は1日当たり平均6分間となっています。1日6分間というと非常に少ないように感じますが、平日の通勤時間や終業後などを思い出していただくと、SNSやゲームをしていたり、Web記事やニュースをなんとなく読んでいることが多く、自ら進んで何かを学ぶ時間をつくっている人は少ないのではないでしょうか。

では、私たち社会人は自ら進んで学ぶ時間を持たなくても良いのでしょうか。その答えを示唆するデータが、雑誌PRESIDENT※2に載っています。この調査によると、1日に1時間以上の勉強時間を取っている人は、年収500万円台では29.9%、年収2,000万円台では48%となり、実に1.6倍の開きがあります。つまり、「年収が高い人ほど、積極的に自己学習を行っている傾向がある」ということがいえるのです。

もちろん「年収を上げるために自己学習をしましょう!」「自己学習をしたら、絶対に年収が上がります!」ということではありませんが、やはり社会人にとって自己学習はとても重要ではないでしょうか。今回のコラムでは、社会人にとっての自己学習の重要性と、効果的な自己学習の方法について考えていきましょう。

※1 平成 28年社会生活基本調査(http://www.stat.go.jp/data/shakai/2016/kekka.html

※2 年収500万円台の方と2,000万円以上の方の平日の学習時間に関する調査
「年収2000万vs500万学習法比較(http://president.jp/articles/22116

社会人が自己学習を行うべき理由とは

社会人が自己学習を行うべき理由を簡潔に述べると、「実行の質を高めるため」になります。人は新しい知識やスキルを得ると、より質の高い行動を取れるようになります。例えば、いつも議事録作成に時間がかかってしまう人も、「書類は、『誰が』『何のために使うのか』という目的に則した情報のみを載せればよい」という知識を得ることによって無駄な作業を省くことができ、短時間で議事録をまとめられるようになるかもしれません。もちろん、学んだ内容全てが業務に直結するということではありませんが、学習量が多い人の方が実行の質を高められる可能性が高くなるチャンスが増えることは確かです。「今よりも良い方法を知りたい」「もっとうまく仕事を進めていきたい」「今困っている問題や課題をなんとか解決したい」と感じている方にとって、自己学習は不可欠なのです。
更に長期的な目線で見ると、自己学習の重要性はより強く実感できます。自己学習を行う習慣がない人は5年後、10年後、どうなっていくでしょうか。自己学習を行う習慣がない人が新しい知識やスキルを全く獲得しないかというと、そういうわけではありません。当然新しい知識やスキルを得る機会はありますが、それらは努力しなくても得ることができる「誰かが与えてくれる知識やスキル」に限られます。例えば、会社が用意してくれたマニュアルや研修、面倒見のいい先輩や上司からのアドバイス、あるいはたまたま目にしたテレビなどのメディア情報などです。誰かが知識やスキルを教えてくれる状況では実行の質を高められますが、教えてくれなくなった途端に実行の質は高まらなくなります。加えて、知識やスキルを与えられることに慣れてしまうと、「誰かが教えてくれるまで、自分では何もしない」という受け身の姿勢が身についてしまう可能性もあります。

もちろん業務に必要な知識やスキルが得られるきっかけを企業が作ることは大切です。しかし、いつまでも与えられるばかりで自己学習の習慣を身に付けていないと、自らの仕事の質が高まる可能性が低くなるかもしれません。反対に自己学習の習慣を持っている人は、実行の質を高めるヒントを自分で見つけられるので、今の実力よりも少し難しい仕事にもチャレンジすることができます。あるいは、今ある知識やスキルで解決できない問題があったとしても自分で解決策を探し出せるので、他の人が解決できない問題も解決できます。皆さまはどちらを望むでしょうか。中長期的に活躍し続けるためには自己学習の習慣が不可欠なのです。

社会人が自己学習をするときに覚えておきたい2つのキーワード

では、私たち社会人が効果的、効率的に自己学習をするためにはどのようなことを心がけるべきでしょうか。覚えておきたいキーワードは「課題解決」と「すぐに試せる」の2つです。
なぜならばこの2つは、どちらも自己学習の効果実感がわきやすいからです。

課題解決」とは、今まさに頭を悩ませている課題の解決策を探すために学習するということです。「営業で成果を出したい」「部下のやる気を引き出したい」「わかりやすいプレゼン資料をつくりたい」など、今解決したい課題を思い浮かべて、その解決策を探します。例えば、「営業_成果」「部下_やる気」などのキーワードでWeb検索をするだけでも膨大な知識やスキルを得ることができます。あるいは、解決したいことを頭に思い浮かべながら近くの書店に足を運べば、思わず手に取りたくなるような書籍が何冊も見つかるでしょう。このような「解決したいこと」のアンテナを立てることが効果的、効率的な自己学習のポイントの1つです。
すぐに試せる」とは、文字通りすぐに実践できる知識やスキルを学ぶということです。「自己学習をしよう!」と意気込むと、「経営に関する勉強」「経済に関する勉強」といきなり壮大なテーマに取り組みたくなりますが、まずは学んだことを明日からでもすぐに実践できる身近なテーマを学ぶようにしましょう。身近なテーマを学べば、学んだことをすぐに行動に反映できますし、その手応えによって「また学んでみよう」と思えるはずです。「すぐに試せる」身近なテーマを選ぶことも効果的、効率的に自己学習を進めるポイントです。

学習方法は目的に応じて使い分ける

次に学習の方法ですが、これはそれぞれの学習方法のメリットとデメリットを理解した上で使い分けることが大切です。以下に、主な学習方法である「書籍」「Web」「研修」「e-learning」のメリットとデメリットの一例を記載いたします。

書籍

メリット :
得られる情報の質が高い、じっくりと読むことで思考を深められる、体系的に知識が整理されている
デメリット:
読書になれていない人にとっては難易度が高い

Web

メリット :
自分が知りたいことをすぐに知ることができる、噛み砕いた表現のものが多くとっつきやすい
デメリット:
玉石混交の情報を選り分けるスキルが求められる、誰でも理解できる浅い情報が多い、自分が知らないこと以外は検索できないので知見が広がらない

研修

メリット :
口頭で説明してもらえるので理解しやすい、ワークショップやロールプレイングなどで体感しながら学べる、講師に質問ができるので疑問を解消しやすい
デメリット:
参加するために時間がかかる、本当に必要なタイミングで受講できるとは限らない

e-learning

メリット :
ある程度の質を担保されたコンテンツが見られる、自分が知りたいことをすぐに知ることができる
デメリット:
まとまった時間が必要、モチベーションを保ちづらい

このように見ていくと、例えば「エクセルの関数」「業務フロー図の見本」のような「何を知りたいのか」が明確にわかっている知識やスキルを学ぶ際には、Webでの学習が適しています。「当該業務に関する知識が全くない」「当該業務に関しての原理原則や心構えなどを知らなければならない」という場合は、書籍を購入しての学習が向いているかもしれません。「どれだけ書籍を読んでも理解ができない」という場合はe-learningや研修受講などで、分かりやすく説明してもらう学習方法が適しているかもしれません。他にも、「専門的な知識は書籍」「新しい情報はWeb」などの切り口もありますので、自分が何を学びたいのか、学ぶ対象についてどれくらいの知識量を持っているかという観点で、適した学習方法を探すことが必要です。

社会人の味方? マイクロラーニングという潮流

これらの学び方に加え、最近はマイクロラーニングという学び方も脚光を浴びています。マイクロラーニングとは、3分~5分程度で学べる細かい単位に分けられたカリキュラムで学ぶ手法です。e-learningや研修などのようなわかりやすさを担保しつつ、自分が本当に知りたい部分だけをさっと学ぶ利便性も兼ね備えています。スマートフォンが普及したことにより一気に注目を浴びました。当社でも、社会人が絶対に知っておくべき知識をスマートフォンで学べるマイクロラーニングのサービス『 Mobile Knowledge Basic』を提供しておりますが、今後様々なマイクロラーニングのサービスが普及していくはずです。忙しい社会人の強い味方になる可能性もあるので、マイクロラーニングというキーワードもぜひ覚えておいてください。

今回は社会人が自己学習を行う重要性と、自己学習の方法について考えてきました。社会人として活躍し続けるためには、自己学習が不可欠です。まずは「課題解決」「すぐ試せる」をキーワードに、自己学習のテーマを考えてみることから始めてみてください。

まとめて読みたい方に人材育成の知見を凝縮!コラム冊子をダウンロード!コンサルタントが現場で培ったノウハウを基に、経営戦略と連動した社員教育のポイント、職場での具体的な活用方法など、人材育成に携わる方々・人事ご担当者の皆様にお役立ていただける情報です。|人材育成コラム_21 課題別コラムはこちら|人材育成コラム_21 育成対象別コラムはこちら|人材育成コラム_22

対象別の育成ポイント

関連情報一覧
人材育成コラム一覧

  • Share on Google+