若手社員・新人の育成で何をすべきか - 入社3年目までが勝負?|コラム|人材育成・教育研修

「鉄は熱いうちに打て」といわれますが、若手社員の育成は新入社員研修をはじめとして入社後すぐに始まります。では若手社員時代に企業側はどのような育成をすべきなのでしょうか。今回は若手社員の育成について考えていきます。

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若手社員育成の実状

若手社員の育成のために実施していることとして、入社直後の新入社員研修を挙げられる企業が多いと思います。実際に平成28年度の厚生労働省の調査※1では「新規採用者など初任層を対象として研修」を実施している企業の割合が74.2%にも上っています。これは中堅層の社員や管理職層の社員を対象とした研修などのOff-JTの実施率と比べても非常に高い割合です。

※1 厚生労働省 平成29年3月31日発行「平成28年度『能力開発基本調査』」

若手社員・新人の育成で何をすべきか - 入社3年目までが勝負? 若手社員育成の実状|人材育成コラム_4

しかしながら、新入社員研修後の育成については企業ではどのような取り組みがなされているのでしょうか。前述の調査で一般的に若手向けに実施されると推察される「ビジネスマナー等のビジネスの基礎知識」に関する研修の実施率は40.9%と新入社員研修と比べて大幅に低い数値となっています。

若手社員育成のための取り組みとしてはOJTを挙げられる企業も多いでしょう。しかしながら、前述の調査によると新入社員に対して「計画的なOJTの実施」をしている割合は51.8%に過ぎません。

新入社員は、新入社員研修などの入社直後の研修期間を過ぎると各職場に配属をされますが、計画的にOJTを受けられる配属先は半数に過ぎないという状況だということが分かります。逆に捉えると、多くの職場では、研修期間後は計画的な育成が図られていないという状況になっているともいえます。

果たして、そのような状態で若手社員の育成は十分に図られるのでしょうか。
ここからは、若手社員の育成の必要性と若手社員時代に身につけさせるべきことについて考えていきたいと思います。

なぜ「鉄は熱いうちに打て」なのか

「鉄は熱いうちに打て」ということわざの意味は、広辞苑※2によると「鉄は熱して柔らかいうちに打って鍛えるように、人も純粋な気持ちを失わない若いうちに鍛錬すべきである。また、物事を行うには、それに適切な時期を失してはいけない」とあります。

※2 岩波書店 新村出編「広辞苑 第六版」

若手社員の育成に際してはまさに「鉄は熱いうちに打つ」ことが必要だと考えます。その理由を紐解く鍵は「習慣化」です。若手社員の時期にいかに適切な習慣を身につけることができるかが、その後のその社員の社会人人生を決めるといっても過言ではありません。

「習慣化する」とは、強く意識しなくても特定の行動ができるようになる状態のことを指します。どのような習慣が身についているかによって、仕事の仕方も大きく影響を受けます。例えば、仕事でわからないことがあった際に、「わからないことはすぐに調べる」という習慣が身についている社員と「わからないことがあってもとりあえず放っておく」という習慣が身についてしまっている社員とでは、自ずと成長の度合いも変わってくるのではないでしょうか。

習慣には一度身につけるとその習慣を変えることが困難だという特徴があります。不適切な習慣を一度身につけてしまうと、それを変えるためには、本人も育成する側にも大きな負荷がかかります。
例えば、新聞を全く読まない習慣がついてしまっている社会人歴数十年の社員に、新聞を毎日読む習慣を身につけさせることは、相当な困難を伴うことは想像に難くありません。

まだ社会人としての適切な習慣も不適切な習慣も身についていない時期に、適切な習慣を身につけさせることができるかが重要なのです。そしてそれこそが、若手社員の育成が重要である大きな理由なのです。

では、若手社員にはどのような習慣を身につけさせることが必要なのでしょうか。この後もう少し掘り下げていきたいと思います。

若手社員にどのような習慣を身につけさせるか

社会人として身につけるべき習慣には、仕事を進めるための習慣、コミュニケーションに関する習慣、考え方の習慣など色々なものが挙げられます。どれも身につける必要があるものですが、特に重要な習慣の一つに、自己成長するための習慣が考えられます。

社会人の成長は自己成長に依拠する比率が学生時代よりも高まります。業務に短期的に直結する知識や技術は企業や所属する組織が育成に注力しますが、それ以外の領域については個人で自分自身が取り組まない限り、業務遂行を第一とする組織としては、なかなか注力しにくいからです。

例えば、営業担当者における自社商品の知識獲得、経理担当者における自社の経理システムの操作方法の習得には注力しても、経済知識を含めた一般教養的な知識の獲得や、論理的思考力の向上、コミュニケーションの取り方といった特定の業務によらない汎用的な知識やスキルは、長期的には効果が出るものであってもなかなか注力されないというようなことです。

しかし、業務に直結する知識やスキルを身につけてもそれだけで業務に活かすことができるでしょうか。例えば豊富な商品知識を持っていても、その知識を理解しやすいように論理的に整理し、それを分かりやすく相手に伝えることができなくてはその知識は有効に活用されません。 業務に直結する知識やスキルは、それを支える汎用的な知識やスキルという土台があってこそ活きるものです。

さらには、汎用的な知識やスキルの習得こそ、中長期的な視点でみると個人差がつきやすく、それゆえに企業としての競争優位性の源泉となります。

例えば、社員全員が広範な知識を持ち、論理的思考力の高い組織を作ろうと思ってもそう簡単にはできません。だからこそ模倣されにくい他社との競争優位性になるのです。

直接的に業務に直結しない分野の育成を企業が直接、若手社員に実施することは難しいかもしれません。しかし、自己成長するための習慣獲得の支援を実施することはできるのではないでしょうか。例えば一般教養的な知識を企業側で教える機会を作ることは難しくても、上司が「今日の新聞読んだ?」と時折聞いてみるということはできるかもしれません。

若手社員に対して自己成長するための習慣化を支援するという方向で考えていただくと、色々な方法が見出せるのではないかと思います。

当社サービスでも、習慣的にスキルや知識の習得をするためのサービスとして『Mobile Knowledge Basic』を提供しております。新入社員から若手社員の世代の方を対象としたサービスで、毎日10分程の時間で新たなスキルや知識の獲得をしていただくためのものです。 若手社員の育成にお悩みの方は、一度ご検討いただければと思います。

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