女性が昇進で恐れるものとは?|リサーチ|人材育成・教育研修

2017年4月6日

やってみるとやりがいがあるにもかかわらず、なりたいと思わない女性が多い管理職やリーダー。女性社員の昇進意欲を削ぐものの正体とは?また女性がリーダーになったら職場はどう変わるのでしょうか。

女性が昇進で恐れるものとは?リサーチ_3

男性の3倍!?「妬み」に敏感な女性社員

一般的に管理職になりたいと思わない女性が多いことの理由の一つに、「昇進すると妬まれるかもしれない」という不安が挙げられます。インターネットで検索しても「職場を生き抜け!:男は女の台頭を許さない」(nikkei BPnet)、「男は、女を3割以上に増やしたくない」(PRESIDENT Online)、「昇格して妬まれてます。心の守り方を教えて下さい」(YOMIURI ONLINE 発言小町)といった具合に、女性の昇進に関連する様々な記事や投稿が出てきます(「女性 昇進 妬み」で検索した結果)。当プロジェクトで「ビジネスで成功した女性は妬みを買いやすいと感じているかどうか」を聞いたところ、22%の女性社員が「あてはまる」「ややあてはまる」と回答しました。一見すると割合は高くなさそうですが、男性(7%)と比較するとその差は一目瞭然です。男性が思う以上に、女性は「昇進による周囲からの嫉妬に敏感」といえます。

以前のレポートで、「男性中心の職場文化が働く女性を遠ざけている」とお伝えしましたが、妬みや嫉妬は、まさに異質なものへの拒否感や無理解からくるもので、制度や施策を整えただけではなかなか改善が期待できないと考えられます。「職場の雰囲気」「職場を覆う女性の昇進を阻む空気」を変えていくのは、やはり経営トップによる「女性活躍を推進する」という明確で強いメッセージ発信であり、それを受けた現場のマネジメントによる日々の言動です。

※ これらの結果を踏まえ、当プロジェクトでは働く女性とその上司、そして人事部という「職場ぐるみ」で社員の意識を変えていく教育プログラムを開発しました。この成果は第二回人材育成イノベーションフォーラムで発表いたします。

女性リーダーで変わるチームづくり・職場の空気

職場の雰囲気に影響力を持つのは現場の管理職・リーダーですが、では、女性がリーダーになると職場はどう変わるのでしょうか?女性管理職・リーダーに「リーダーになってはじめて自分がマネジメントを行っていたチーム・職場は、男女平等に仕事の割り当てがおこなわれていたと思うか」という質問をしたところ、65%の人が「あてはまる」「ややあてはまる」と回答しました。ここでも男性(46%)との差は歴然としています。

その他にも、「残業を見直す雰囲気」「既婚女性や子持ちの女性に柔軟な働き方をサポートする雰囲気」「女性が管理職を目指すことを奨励する雰囲気」「女性が産休や育休を取得することを奨励する雰囲気」「女性が産休後、育休後にチーム・職場復帰することを支援する雰囲気」といった項目を聞いていますが、すべての項目において男性よりも女性の方が「あてはまる」傾向が強く(t検定、統計的有意差あり)、女性は男性に比べて「しなやかな職場」をつくることに長けていることが分かりました。

しなやかな職場とは女性社員に優しい職場であり、女性リーダーが増えることは「女性が働き続けたい職場」が増えること、つまり女性活躍の好循環が生まれることを示唆しています。では、「妬み」という精神的なハードルを乗り越え、女性社員にリーダーになってもらうためにはどうすればいいのでしょうか。次回レポートしたいと思います。

【調査概要】

調査対象者 企業に勤める管理職・リーダー・実務担当者

  • リーダー:部下を1名以上持つが、評価権限は有していない人
  • 管理職:評価権限を有している部下を1名以上持つ人
回答者数 管理職 リーダー 実務担当者 合計
男性 1,575 799 1,300 3,674
女性 369 344 1,015 1,728
合計 1,944 1,143 2,315 5,402
調査方法 自記式アンケート調査
調査期間 2016年9月~12月
調査内容 各層ともに、キャリアおよび仕事に対する意識と行動、
また会社の制度や環境、職場文化など長く働くことに関する全般について、
「現在どうか」および「過去のある時点でどうだったか」を調査

※ 調査結果を引用・転載する場合には出典を記載してください。

【出典記入例】

  • 出典:トーマツ イノベーション×中原淳 女性活躍推進研究プロジェクト (2017)「女性の働くを科学する:本調査」(https://www.ti.tohmatsu.co.jp/npro/2017/)
  • 出典:トーマツ イノベーション×中原淳 女性活躍推進研究プロジェクト (2017)「女性の働くを科学する:追加調査」(https://www.ti.tohmatsu.co.jp/npro/2017/)
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